ご飯ちょうだい!と鳴く時にあげてる、お皿が空になったフードをあげる、猫にそんなご飯の食べさせ方していませんか?実は、ご飯をあげる量やタイミングを管理しないと、餌を食べ過ぎて肥満になってしまったり、病気で食欲不振になっている事に気がつけない事があるんです。
そこで、猫が元気に長生きするキャットフードのあげ方をまとめました。実は、たった3つのポイントを抑えさえすれば、猫の健康管理はバッチリなんです!
食事の管理というとちょっと難しそうに感じてしまいますが、押さえるべきポイントはこの3つです。実はそれほど難しくはないんですね。
ご飯のあげ方については、実は環境省が有識者やあらゆる論文を参考に作った、飼い主のためのペットフード・ガイドラインという資料が存在します。それを簡単にまとめると、猫の餌のあげかたのポイントは上の3つ、回数・量・衛生管理なんですね。それぞれのポイントについて、くわしく解説します。
だいたいの猫は自分にちょうど良い量だけ食べるので、1度に1日分をあげても大丈夫な動物です。しかし、フードが古くなってしまったり、ご飯を食べるスペースが汚れる事を考えたら2〜4回に分けて餌を与えるのが理想と考えましょう。
古くなったフードだと食欲が無くなったり、お水にフードが入るとそのまま腐敗してしまう事もあります。あまりに衛生状態が悪いと病気の原因になってしまう事があるので注意したいですね。
なので、餌やお水はこまめに代えて、最低でも朝と夜の2回はご飯を食べるスペースやお皿をきれいにしてあげるようにしましょう。
猫は基本的に、自分に丁度良い量を判断して食べる生き物です。しかし、中には何かの理由で食が進まない・食べすぎてしまう猫もいるんですね。食べない・食べすぎる、どちらも猫の健康を損なう原因になりますので、フードの量は飼い主さんがしっかり管理してあげる事が重要です。
そして、決まった量をあげていれば、猫の食欲が落ちてしまった時もすぐに気がついてあげる事ができますよね。猫は痛い・辛いとしゃべる事ができません。ご飯を残すのは猫からのSOSかも知れないので、量をしっかり管理する事が体調不良を察してあげる事に繋がるんです。
では、猫のフードの適量はどう測ったら良いのでしょうか。ちょっと計算が必要なので、次でくわしく解説しますね。
猫の餌の量・1日に必要なカロリーは体重や年齢によって変わってきます。餌の量を調節する参考に、猫の体重をまずは測りましょう。そこからご飯の適量がわかるんですね。
子猫は大人の猫よりもたくさんのカロリーが必要になります。特にエネルギーや栄養素がたっぷりの子猫用のフードをあげると良いですね。子猫には欲しがるだけ食べさせてかまいませんが、フードをあげた量だけは把握しておきましょう。そうする事で、食欲や成長が把握できますよ。
大人の猫になったら、カロリーや味が成猫向けに作られたフードに切り替えてあげましょう。体重もですが、大人になったら猫の性格も考えて餌の量を調整してあげる必要があるんです。
遊ぶのが大好きで走り回る子もいれば、じっと外を見て過ごすのが好きな猫もいますよね。性格によって運動量が変わるため、肥満にならないよう餌の量を変えてあげましょう。
体重(kg) | おとなしい猫(kcal) | 活発な猫(kcal) |
---|---|---|
2.6kg | 182 | 208 |
2.8kg | 196 | 224 |
3.0kg | 210 | 240 |
3.5kg | 245 | 280 |
4.0kg | 280 | 320 |
4.5kg | 315 | 360 |
5.0kg | 350 | 400 |
キャットフードのパッケージにはその商品のカロリーが書かれていますので、上の表を参考に適量を量って食べさせてあげましょう。
猫の平均的な体重は大人で3.6〜4.5kg程度が多いとされていますが、特別に体が大きな種類の猫もいます。その場合は、餌の量も含めて専門の飼育知識をしっかり勉強して飼うようにしたいですね。
また、ミックスの猫でも骨格が大きく生まれ付く子もいるので、わからない事があれば獣医さんに相談しながら餌の量を決めるようにしましょう。
6〜7歳以上のシニア猫の場合は、下の計算式でご飯の量を決めてあげましょう。上の表と例を比較すると、実は若い成猫よりも老猫のほうが1日に必要なカロリーが多い事がわかりますね。
猫は歳をとると栄養の吸収が悪くなるため、本能的にたくさん餌を食べるようになります。その分を考えて、多めにカロリーを与える必要があるんですね。ただ、カロリーが高い若い猫用のフードをたくさん食べてしまったり、加齢のせいで運動量が減ると肥満になってしまう危険があります。
そのため、老猫の「たくさん食べたい!」という気持ちを満たしてあげるように、シニア猫用のフードは低カロリーでいっぱい食べても大丈夫なように作られているんですね。
老猫にとって肥満は病気の原因になりますし、寿命を縮める要素にもなってしまいます。長く一緒にいるために、低カロリーのシニア猫用フードを選んであげるようにしましょう。
餌の食べさせ方といえば、フードはお皿に入れたら良いのか、自動給餌器でもいいのか、愛情たっぷりに手から食べさせたほうが良いのか?ベストな方法が気になりますよね。そこで、それぞれの方法ごとにメリット・デメリットや道具の選び方などをまとめました。
まず、キャットフードを食べさせるなら餌皿が基本ですよね。いろんな材質や形のものが売られていますが、猫はこだわりの強い生き物なので、お皿が気に入らないとご飯を食べない事もあります。猫が気に入ってくれるお皿とはどんな餌皿なのでしょうか。
あまり小さいお皿だと、口やヒゲが当たって猫にとって食べづらい食器になってしまいます。ゆったり口を入れて食べられるように、大きめのお皿を選んであげましょう。お皿の外にドライフードをこぼす事も減るので、衛生的とも言えます。
底が浅いお皿も猫がフードを拾いやすくなって良いですね。あと、軽いプラスチック製の餌皿だと猫がひっくり返してしまうので、陶器や金属など重い材質のお皿が食べやすいと言えます。
猫のこだわりや好みはその子によって違いますが、食べやすい餌皿は猫が気に入ってくれる可能性が高まります。この3つのポイントを参考に選んであげましょう。
自動給餌器とは、決まった時間に設定した分量のご飯を猫にあげられる家電です。飼い主が外出していても猫に餌をあげてくれるメリットがありますが、機種によっては食べ残しが片付けられなくて衛生面が不安、電源式の場合停電になったら餌が出てこいなどのデメリットがあります。
できれば飼い主が自分で餌をあげてまめに片付けてあげるのが理想ですが、家を空けなくてはいけない事がある飼い主さんは自動給餌器を使う方法もあります。しかし、トイレの掃除など餌以外のお世話も猫には必要です。長く家を空ける場合は、必ず誰か猫の世話をしてくれる人を探すようにして下さいね。
また、真夜中や早朝にご飯を欲しがる猫にも自動給餌器はオススメです。猫がご飯を食べたい時間がわかっていれば、その頃にセットしてあげると飼い主さんが安眠できるメリットがありますよ。
手から猫に餌をあげるのは、専門家の間でも賛否両論分かれています。手からフードをあげる事でコミュニケーションをとる事ができますが、あまり頻繁に手でご飯をあげると手からしかフードを食べなくなってしまう危険があります。
飼い主さんがいないと食が細ってしまう原因にもなりかねないので、手からあげるのはたまのご褒美をあげる時くらいにしておきましょう。
ここまでキャットフードを食べさせるタイミング・量・あげ方を解説しましたが、猫は個性的な生きものなので例外も多くあります。痩せた猫・太った猫・病気の猫・体が大きな種類の猫など、食事の管理に知識が必要な子も多いんですね。
ここでのお話は、あくまで一般的な体型や健康状態の猫についてのお話なので、判断に迷った時はかかりつけの獣医さんに相談して下さい。
しっかりご飯を管理してもらっている猫は、毛艶も良く目もキラキラして活発です。うちの子に元気いっぱい長生きしてもらうために、キャットフードのあげ方や量をしっかり管理しましょう!