キャットフードというとカリカリをイメージする人もいれば、猫缶をイメージする人もいますよね。それくらい、キャットフードの種類はバラエティに富んでいるんです。
猫と暮らし始めたは良いけれど、何を食べさせるのが正解なのかわからない人も多いですよね。ここでは、キャットフードの種類・それぞれの違い・何を食べさせたら良いのかについて解説しますね。
キャットフードの種類には3つの切り口があります。ひとつはご飯用・おやつ用の区分です。キャットフードとひとくちに言っても、毎日の栄養摂取を目的にしたものと、猫の一生を楽しくしてあげるためのおやつ用があるんですね。
もうひとつがカリカリ・缶詰など餌の形状です、保存方法や注意点がそれぞれ違うんですね。
さらに、ライフステージや健康状態に合わせたキャットフードもお店に並んでいます。それぞれのポイント別に、キャットフードの種類やその特徴について解説していきますね。
猫を飼い始めてキャットフードを選ぶ時、最も大事なのが「ご飯用のキャットフードを選べているか?」ということです。ちゃんとご飯用に開発されたものか、よくチェックして選ぶようにしましょう。
区分 | 具体例 | 役割 |
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総合栄養食 | パッケージに総合栄養食と書かれたキャットフード | 毎日のご飯・主食用のキャットフードです。このフードと水があれば猫の健康が保てます。 |
間食 | かにかまスライス 猫用かつお節 歯磨き用スナック ちゅ〜る ジャーキーなどのおやつ | 猫のおやつです。コミュニケーションや、ドライフードにあまり興味を示さない時などに便利です。 |
その他目的食 | その他の一般食 療養・療法食 猫用サプリメントなど | 病気の治療や健康のためなど、特定の栄養素やカロリーの補給を目的にした特別なフードです。 |
猫は人間や犬よりも、たんぱく質や脂質を必要とする生物です。そんな猫のための栄養基準テストに合格したキャットフードだけが、総合栄養食を名乗ることができるんですね。
キャットフードのパッケージに総合栄養食と書いてあるので、買う時は成分表示を必ずチェックしましょう。
猫に毎日おやつばかり食べさせることは、人間に例えると朝がケーキ・昼がチョコ・夜はポテトチップスのような生活をしているのと同じことになってしまいます。
毎日のご飯はちゃんと総合栄養食と書かれたものにして、おやつはたまに与える程度にしたいですね。
その他の目的食も、猫の健康に不安がある時に食べさせる場合がほとんどです。普段の生活では総合栄養食を食べさせていればバッチリなんですね。
次に、キャットフードの形状にも缶やドライフードなど種類があります。形状によって保存方法や安全性が違ってくるので、違いを理解した上で選びたいですね。
キャットフードの種類 | 具体例 | 特徴 |
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ドライフード | 一般的なカリカリキャットフード | 添加物が少なく抑えられる 未開封では1年半程度の賞味期限 開封後でも1ヶ月程度は持つ 湿気がこもるので冷蔵保存不可 |
セミモイストフード ソフトドライフード | ジャーキー 半生タイプのフードなど | 添加物は若干多め 開封後は要冷蔵・冷凍でも可 未開封だと半年程度の賞味期限 開封後は2週間程度が消費期限 |
ウェットタイプ | 缶詰・パウチなど | 添加物は若干多め 缶やパウチの賞味期限は約2〜3年 開封後は腐敗しやすいので注意 開けたら放置せず20分で片付ける |
まず、最も基本的な猫のご飯がドライフードです。水分量が10%以内の固いキャットフードなので、噛み砕く音からカリカリなんて呼ばれることもありますね。
水分が少ないため腐敗しにくく、おかげで添加物が抑えられて猫の体に優しいのがドライフードの特徴です。
ほかにも、缶詰やパウチに入ったセミモイスト・ウェットタイプのフードがありますが、このタイプは柔らかく食べやすい・肉の味や風味が強くおいしい、というメリットがあります。
つまり、猫缶やパウチに入ったキャットフードは、食が進まない猫や弱っている猫にオススメなんですね。
ただ、缶やパウチの餌は水分が多いせいで1度開封すると腐敗しやすい欠点があります。腐りにくいよう防腐剤が多く添加されている商品も多く、小さな体の猫が食べ続けた場合健康に影響が無いとは言い切れない部分があります。
猫に毎日食べさせるなら、手軽で安全なドライフードを選ぶのが一番ですね。
区分や形状のほかにも、ライフステージや健康状態に合わせた総合栄養食キャットフードもあります。ただ、全部が必要なわけではありません。
種類 | 対象になる猫 | 一般的な餌との違い |
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子猫用フード | 生後6ヶ月〜1歳くらいの子猫 | ハイカロリー・栄養豊富で子猫の成長を促す |
成猫用フード | 1歳以上の成猫 | 一般的なキャットフード |
老猫用フード | 6〜7歳以上の老猫 | カロリー控えめで関節や腎臓ケアの成分入り |
全年齢用フード | 生後6ヶ月以降全ての猫 | 全てのライフステージの猫に対応 |
ヘアボールケアフード | 毛玉をよく吐く猫・長毛種の猫 | 食物繊維配合で飲み込んだ体毛を便と一緒に排出 |
ダイエットフード | 肥満の猫 | カロリー控えめのキャットフード |
腎臓・尿路サポート | 尿路結石や腎臓病の猫 | 尿を弱酸性にする作用で病気を予防 尿路結石の原因・マグネシウムなどをカット |
避妊・去勢手術後用フード | 避妊・去勢手術後の猫 | 去勢・避妊手術後の肥満を予防 |
いろんなライフステージや健康状態の猫に合わせたキャットフードがあるんですね。年齢別のキャットフードの選びかたについてはこちらを参考にして下さいね。
年齢のほかにも、猫の健康状態に合わせた餌も販売されています。ただ、これには疑問の声もあるんですね。
ヘアボールケアは飲み込んだ体毛を便にして排出しやすくする配合です。ただ、毛を排出するため食物繊維を餌に多く添加する事で、たんぱく質を配合する量が減ってしまい栄養価が下がる問題があります。
ほかにも、猫のダイエットには知識が必要なので、ただダイエットフードを与えてもうまくいかない場合も多いんですね。太りやすくなる去勢・避妊手術後の猫用フードの場合も同じです。
腎臓や尿路のケア用のフードも、獣医さんからの指示がない限りは選ばなくても良いとも言えます。通常のフードを買うときに、尿路結石などになりにくい配合になっているものを選べば良いんですね。
元気な猫であれば、尿を弱酸性にしてくれてマグネシウムが控え目の総合栄養食の餌を選んであげれば、腎臓や尿路の健康確保は概ね大丈夫と言えます。
つまり、特に獣医さんから特別の指示がない限り、年齢に合った上質な餌を食べさせていればキャットフード選びは合格なんですね!
結論から言うと、毎日食べさせるなら総合栄養食のドライフードがベストです。そのほかの要素を付け加えるなら、全年齢用のキャットフードがオススメですね。
なぜ全年齢用が良いかというと、猫は一度気に入った餌をずっと食べ続ける習性があるので、餌の切り替えが必要ない全年齢用フードは猫にも飼い主さんにも負担が少なく済むからです。
年齢の違う猫を多頭飼いしている場合にも、みんな同じ餌が食べられるのでオススメですよ。
たくさん種類があるようで、猫にとって大事なキャットフード選びの条件はたった3つだけだったんですね。おやつはほどほどに、全年齢用の総合栄養食ドライフードを与えるようにしましょう。