ペットショップから子猫をお迎えしたり、赤ちゃん猫を保護したなど、いろんなきっかけで運命の一匹に出会えるのは素敵な巡り合わせですね。
しかし、子猫はまだ成長途中なので餌も大人の猫とは違います。ここでは、子猫への餌の与え方や幼猫用キャットフードの選び方など、子猫の食事について解説します。
一般的に、子猫とは生まれてから1歳くらいまでの猫を言います。まだ離乳していない猫から、ほぼ成猫に近い大きさの猫までが子猫なので、食べさせる餌も変わってくるんですね。子猫用のドライフードはいつぐらいから食べさせて良いのでしょうか。
子猫用のドライフードが食べられるようになるのは、おおよそ生後2ヶ月くらいからです。しかし、保護した子猫の場合月齢がわからない事もありますよね。そんな時は、猫を観察して月齢を推測してみましょう。
猫の様子 | おおよその月齢 | 食べさせる餌 |
---|---|---|
目が開いている | 生後3〜7日 | 2〜3時間おきに猫用ミルク |
歯が生え始めている | 生後3〜4週間 | 引き続き猫用ミルクこの頃から離乳食もスタート |
目の色が灰青色から変化 | 生後2ヶ月くらい | 子猫用ドライフードをスタート |
永久歯が生えそろう大人と同じ大きさまで成長 | 生後6ヶ月〜1年 | 1歳くらいで成猫用フードに切り替え |
おおよそ生後4〜5週間、つまり生まれて1ヶ月程度までは猫用ミルクで育てる必要があります。特に生まれて間もない子猫は2〜3時間おきの授乳や排泄の補助をしなくてはいけないので、お世話には相当の手間と愛情が必要と思いましょう。
そして、子猫には必ず猫用ミルクを与えて下さい。牛乳だとお腹を壊してしまう事があるんですね。
歯が生え始めたら離乳食の開始です。1日4回少量ずつからスタートしましょう。市販の幼猫用離乳食を与えても良いですし、子猫用のドライフードをお湯でふやかして柔らかくしたものを与えても大丈夫です。
徐々に硬い餌に慣れさせて、様子を見ながら生後2ヶ月くらいで子猫用ドライフードが食べられるようにトレーニングしてあげたいですね。
猫は生まれた時は目が灰青色ですが、生後2ヶ月ごろになると本来の目の色に変化します。猫を保護して目の色が灰青色でなければ、十分子猫用のドライフードを食べさせても大丈夫な月齢と判断する事ができます。
生後6ヶ月くらいになると永久歯も生えそろい、見た目が大人の猫に近づきます。1歳くらいをめどに成猫用フードに切り替え、子猫用のフードを卒業したいですね。
ペットショップでは、まだ離乳していない猫の取り扱いはできない事になっています。猫を販売する業者は動物愛護管理法に従う義務があり、生後56日より若い猫を売る事ができないんですね。
なので、ペットショップからお迎えする子猫はドライフードをあげて大丈夫な月齢という事になります。
子猫の餌の量ですが、ドライフードも離乳食も欲しがるだけあげてOKです。順調に体重が増えていけばそれが正解なんですね。でも、あげた餌の量だけは把握しておきましょう。そうしておくと、食欲が落ちた時にすぐ気がついてあげる事ができるんですね。
お迎えした子猫がドライフードを食べられる年齢なら、さっそく子猫用のキャットフードを選んであげましょう。子猫用キャットフードは子猫の体を育てるために、成猫用とは違う配合で作られているんですね。
猫は生まれて1年で一気に成長します。そのためにはカロリーや栄養がたっぷり必要なんですね。大人の猫用のキャットフードでもダメではありませんが、子猫用のキャットフードのほうがより成長に効果的なんですね。
ちなみに、子猫用の餌はハイハロリーなので大人の猫に食べさせると肥満になってしまう事があります。1歳くらいで子猫用フードは卒業させてあげましょう。
しかし、調べてみると子猫用のキャットフードはかなりの種類がありますよね。良い子猫用のキャットフードを選ぶポイントはシンプルに3つです。
子猫時代はとにかく栄養摂取が大事な時期です。それには猫の主食になるように調合された、総合栄養食と表示のある子猫用キャットフードを選びましょう。
ジャーキーやちゅ〜るなど総合栄養食ではないおやつを与えてしまうと、栄養のバランスが崩れる危険があります。おやつをあげるのは大人になってからにしてあげたいですね。
そして、猫の体を作る動物性タンパク質が豊富なフードを選ぶのも重要です。実はキャットフードの中には、コストを安く抑えるためにトウモロコシなどの穀物を混ぜているものがあります。
そうするとタンパク質がとれないまま穀物でお腹いっぱいになってしまい、猫の栄養失調を招くんですね。成分表示を確認して穀物が入っていない事をチェックするか、穀物不使用・グレインフリーと表示された子猫用キャットフードを選ぶと良いですね。
さらに、キャットフードの原料になる肉の品質も大事です。4Dミートと呼ばれる肉が使われているキャットフードがあり、これは人間が食べられない粗悪な肉の事なんですね。安全性も確保されていないので、子猫に与えるには抵抗があります。
ミートミールなど、○○ミールという材料が入っていたら4Dミートの可能性があるので、成分表示をよく見て選ぶようにしたいですね。
せっかく良い子猫用キャットフードを選んだとしても、子猫の性格によってはなかなか食べてくれない場合もありますよね。そんな時には、子猫が食べたくなる工夫をしてあげましょう。
子猫の場合、まだドライフードの硬さに慣れていないのかも知れません。もう一度離乳食のようにふやかしてあげると食べる場合があります。
また、ちょっとしたワガママで食べない事もありますので、待っても食べない場合は餌を片付けてしまいましょう。時間を置いて出せば慌てて食べる場合もあります。
そして、猫は性格によってはかなりこだわりの強い生き物です。与えた子猫用のキャットフードに飽きていたり、好きな味や香りじゃなかった可能性があります。餌を変えてみるのも工夫のひとつですね。
餌そのものでなく、環境のせいで子猫が食欲を失ってしまう場合もあります。特に、お迎えしたばかりの子猫は環境の変化から来るストレスで餌を食べない場合もあるんですね。
その場合はやさしく声をかけて撫でてあげたり、清潔な環境を整えてあげる事でストレスを取り除いてあげましょう。餌の鮮度が悪いと食べない事があるので、密封できる容器に入れて餌を保存したり、こまめに餌を取り替えてあげるようにしましょう。
ここまで餌の食べさせ方や子猫用キャットフードの選び方をお伝えしましたが、子猫を保護した状態や猫の個性によっては例外もあります。
特に保護した猫の場合は、まだ乳離れをしていない子猫だったり病気がある場合もあります。育てるのに手間と知識も必要なので、必ず獣医さんの指示を仰ぎましょう。
これから猫の一生を幸せなものにするために、子猫時代の食事はとても大切です。健康で丈夫な体を作れるようなご飯を選んであげたいですね。